「俺くるちゃんの全身にキスマークつけたから、あ、胸のギリギリにもつけておいたよ?」

「ふぇ!?」

「知ってる?所有って意味があるんだよ、くるちゃんは俺のだからねぇ」

 ボワッと顔が赤くなった。

 そういえば、ついてた……。胸の近くに……。

「首筋にもいっぱいつけたし〜やっぱりね、それみて機嫌悪くなったんだよ鳳凰」

 そ、そういえば、私のお腹あたり見てすごい嫌そうな顔してた……っ。

「ううっ、わかったよぉ……」

「ふふっ、そうそう、よしよし」

 そう言って私の頭を撫でる優しい大きな手。

 安心はできる、でも、不安もあるんだ。また、なにかあったらと思うと……。

「もー大丈夫だって」

 するとななちゃんは私を起こして、自分はソファに座り私をその上に乗せて、ギュッてしてくれた。

「ううっ……ありがとうっ……」

「俺のこと、だぁいすき?」

「うんっ……だぁいすきっ……!!」

 そう言って、首筋に腕を落としてギュッと抱きしめた。

「……でも、許せないんだよね……」

「ふぇ?」

 すると私をひょいっと抱っこしたななちゃん。

 そして、そのままななちゃんの部屋に連れ込まれた。

「……」

「……?」

 壁と天井ぎっしりに貼られた私の幼い頃からいままでの写真。

「俺の方が勝ってるっ……」

「な、なに言ってんだおバカっ……!」

 そう言ってななちゃんの頭をポコポコたたいた。

「まぁそんなに怒るなって」