ななちゃんに抱き上げられて、ななちゃんにひっつく。

「可哀想にっ……もう帰ろっか……」

「うんっ……」

 どうして、ななちゃんは私の居場所がわかったんだろう、こんなに早く来れたんだろう、そして、なんで……鳳凰さんが……。



 家に着き、一安心をして、クッションを抱きしめながらソファに寝転がっていた。

「くるちゃんごめんね、もっと早く行ってあげれれば」

「ううんっ……ありがとう、ななちゃんっ……あと、文化祭のっ……ごめんね、私……気持ち悪い独占欲が……」

「そんなことないよ」

 そう言って私の目の前に現れて、おでこにキスをしたななちゃん。

「気持ち悪くなんてないし、嬉しいし、俺も、ごめんね」

「ううっ、いいよっ……!」

 ななちゃんは、優しい……。

 やっぱり、ちっちゃい頃から私のヒーローだっ……。