一斗がキラキラして見える。 いつも以上に。 「棗ちゃん、そろそろ入場ゲート行かなくちゃ」 「あっ。うん!」 一斗に見とれている場合じゃない。 みんな頑張ってる。 わたしも、全力で―― 「危ないっ……!」 ドンッ 「きゃあああ!!!」 ふいに突き飛ばされ転んでしまう。 その直後に、誰かの叫び声が聞こえた。 どうして悲鳴をあげているの? なにが、起きたの?