巻き込まれた、なんて思ってない。 むしろ巻き込まれたい。 「大丈夫。わたし、一斗に関われて嬉しいから」 一斗の優しいところ、たくさん知れちゃったもんね。 「俺に関わってもいいことねーぞお嬢様」 そういうと、一斗は自分の席に戻っていった。 どうしてだろう。 近づいた途端、突き放されてしまう。 一斗は壁があるようでなくて それでいて、他人と距離をとっている。