「……つまり。サキさんは、逃げた彼氏の代わりにあの事務所で捕まっていたの?」 「ああ」 「電話で無事が確認できたんだね」 「そういうことだ」 「よかった」 「よくねえよ」 「え?」 「俺に部下ヤられてマサキが大人しく手を引くわけないだろ」 たしかに。 すんなり帰してくれたね。 「どうして……」 「興味の対象がが彩姫や俺から別のモノに移っちまった」 「別のもの?」 「ナツメ。お前だ」 ……わたし?