庭に面した濡れ縁に腰かけ、絃乃は息を吐き出す。
ここ数日、ゲームで見た景色を参考に徒歩でめぐったが、捜し人は見つからず。何の有益な情報もつかめないまま、日にちだけが過ぎていく。
(というか、もはや気分は聖地巡礼ツアーなんだけど……)
イベントの背景となった場所で、そのときのシーンを思い出しながら散策するのは、意外と楽しかった。共感できる同行者がいないことだけが悔やまれるが。
書生の姿はたまに見かけるものの、厳つい面の男だったり、鼻歌交じりの陽気な男だったりして、その都度、第六感が違うと訴えていた。
正直なところ、焦りだけが募っていく。けれど、焦っても見つからないものは仕方ない。
(ひょっとして、ヒロインじゃないと現れないのかもしれない……)
何せ、彼は隠しキャラクターだ。秘密の存在に、そう簡単に会えるほうがおかしいのだ。
果たして、サブキャラクターに転生したのは幸運だったのか、不運だったのか。
(ううん。現実を嘆いているばかりじゃ、何も解決しないわよね。諦めたらそこでおしまいだもの。きっと何か、フラグがあるはずだわ)
そのフラグの内容がわからないから困っているのだけれども。
思わず頭を抱えていると、庭の掃き掃除をしていた女中が心配そうに見つめていたので、気にしないで、と慌てて取り繕った。
ここ数日、ゲームで見た景色を参考に徒歩でめぐったが、捜し人は見つからず。何の有益な情報もつかめないまま、日にちだけが過ぎていく。
(というか、もはや気分は聖地巡礼ツアーなんだけど……)
イベントの背景となった場所で、そのときのシーンを思い出しながら散策するのは、意外と楽しかった。共感できる同行者がいないことだけが悔やまれるが。
書生の姿はたまに見かけるものの、厳つい面の男だったり、鼻歌交じりの陽気な男だったりして、その都度、第六感が違うと訴えていた。
正直なところ、焦りだけが募っていく。けれど、焦っても見つからないものは仕方ない。
(ひょっとして、ヒロインじゃないと現れないのかもしれない……)
何せ、彼は隠しキャラクターだ。秘密の存在に、そう簡単に会えるほうがおかしいのだ。
果たして、サブキャラクターに転生したのは幸運だったのか、不運だったのか。
(ううん。現実を嘆いているばかりじゃ、何も解決しないわよね。諦めたらそこでおしまいだもの。きっと何か、フラグがあるはずだわ)
そのフラグの内容がわからないから困っているのだけれども。
思わず頭を抱えていると、庭の掃き掃除をしていた女中が心配そうに見つめていたので、気にしないで、と慌てて取り繕った。



