目を覚ますと、真っ白な天井が見えた。


あれ?私、死んだんじゃ…

生きてる?死んでないの?


ボーッとしている頭でも、生きていることに安心した。


そして手の温もり

握られている感覚。


横を向いてみると


「部長…」


部長が泣きながら私の手を握っていてくれた。


「相原!」

「部長…!」


あぁ、また貴方に抱きしめてもらえた。

この暖かい感じ、幸せだ。


「ごめんなさい」

「バカ野郎」

「はい。私はバカ野郎です」

「勝手にいなくなるな」

「すみません」


私はやっぱり、部長がいないと生きていけない。

死んでも死にきれない。


この温もりを手放すことなんてできない。


「あとでゆっくり説明してもらうからな」

「………はい」


私の返事を聞いたあと、部長は先生を呼びに行った。


言わなきゃいけないんだよね。

守りたかった。

でも、守ってもらいたかったのも事実。


何度助けてと願ったことか。


部長に抱きしめられたとき、すごく安心したのを覚えている。

もう大丈夫だって。