「なんだ?」

「え?あ、すみません」


ついマジマジと見てしまってたみたいで、それに気づいた部長。

ふと目が合ったとき、何故かドキッ!として目を反らせてしまう。


「食いたいもの頼め」


食べたいもの…どれも美味しそう!

決められない!


「決められないので、部長にお任せします」

私はいつもそう、あれもこれも食べたくなる。

だからいつもは、一緒に来てる人に任せることが多い。


だって、どれも美味しそうなんだもん!


「食いしん坊か」

なんて言いながら、ふっと笑った。

え?部長が笑った?


「今、笑いました?」

「笑って何が悪い?」


自分のことで笑われてるけど、そんなことなんてどうでもいい。

だって、部長の笑った顔なんて初めて見たから。


「いや…部長でも笑うんだなって」

「俺だって人間だ。笑うだろ」


なんて言ってたら、中居さんが来た。

部長はテキパキとメニューを注文していた。