狂ったのは?

 恐る恐る声を掛けるが、男からの返事はない。もしかして具合が悪くて倒れているのでは、と思った私は男の肩を掴んで強く揺さぶる。

「あの! 大丈夫ですか⁉︎」
「んっ、……?」

 今度は強い口調で声を掛けると男は小さく呻いてゆっくりと目を開けた。
 まだ意識がはっきりしていないのか、ぼんやりしたままこちらを見ている。