しばらくして、玲くんに家に送ってもらうと、そこには雪奈ちゃんとれんちゃんがいた。

「ひゆっ……大丈夫、だった……?」

「?、う、うん……?」

「……ひゆ……お前、ちゃんと玲に傷、消してもらえたか?」

「う、うん!」

玲くんちゃんと、治してくれた……。

「……そんなに心配することないですよ。僕の血を少量流しておいたんで」

そう言った玲くんがにっこり王子様スマイルを浮かべる。

「……そうか、ありがとうな」

「……ふたりとも、心配してくれて、ありがとう……!でも、私は、玲くんがきてくれたし、もう大丈夫だよっ?」

「……ひゆ、お前、人狼の恐ろしさを知らないのか……?」

「え……?」

人狼の、恐ろしさ……?

ど、どういうことだろう……?

意味がわからないまま私のちっぽけな脳みそはぐるぐると廻る。

「……その話、いまする必要がありますか、恋先輩」

「玲、お前は黙って——」

「ひゆはそんなこと知ったってなにもできないんです。僕が拘束してますからね❤︎」

……?ど、どういうことだろう?

またまたわからないことを言われて、余計に頭がつっかえる。