「とりあえず…今日のことをどう誤魔化すかだよね。」


俺が勝手な行動したことはすぐに蓮兄にばれて、大目玉をくらった。


家に着くとすぐに、リビングのテーブルに座らされて、作戦会議が始まった。


「有が勘違いして、調べてたってのはどう?」

「名刺を見つけて、誰だーって、嫉妬したって感じかな。」

「有が、私の事が好きだからって事?」



ドキン


ひまの一言に一瞬ぎくりとした。



「いや、わ、私っていうか杏奈さん…なんだけど。」


俺の視線に気づいて、真っ赤な顔で言い直した。


言い直さなくても
言いたいことは分かる。


「ともかく…有はどんな男か確かめるために、小池さんをつけていたって事でいいかな。」



少し暑くなったのか、
ひまは髪をまとめて、ポニーテールに結んだ。


そのせいで、首元にキスマークがついているのが見えた。


(純大のやろう…)


本人は、きっと気づいてないんだろうな。


はー…

なんか
イライラする。


なんなんだ、これ。