早朝2時半。

「はじめまして。林ひまりと申します。よろしくお願いします。」


迎えに来てくれた運転手さんに挨拶をした。


三人は兼さんと呼んでいた。


兼さんはおだやかな笑顔で
握手を差し出したひまりの手を握り返した。


運転中も、何も語る事のない寡黙な兼さんだったが、三人に信頼されているのがすぐ分かった。


とても穏やかそうで安心感のある人だった。



「私も兼さんって呼んでいいですか?」


兼さんは静かに微笑んだ。



そして
兼さんの心地好い運転で仕事に向かった。