ファイヤークイズ午後の部

「早くクイズにうつれ!」


そう怒鳴る浩二。


こんな炎の近くに置いておくだけでも、気が気ではないようだ。


《それでは、クイズです! この学校はアルバイトの許可が下りますか? おりませんか?》


「そんなの簡単だろ。許可は下りる!」


浩二が叫ぶように回答した。


あたしもここへ転入してきたときに、アルバイトの説明を聞いていた。


浩二の言う通り、アルバイトの許可は下りる。


浩二も、頑張ってお金を貯めてこのギターを買ったのだろうか。


《早い回答ですね! 答えは……正解です! すばらしい!》


アナウンスが流れると同時に、ギターはステージ下へと下降していく。


ひとまず、大切な宝物を燃やされなかったことに安堵しているようだ。