「ふふっ、だから、そんなお世辞いらないよ?千里くんは授業、出た方がいいっ!」

「わかったよ。じゃあ俺は消え去りますよ〜」

「とっとと失せろ」

 よ、夜毎、ちょっと、怖いなっ……あははっ……。

「あーはいはい」

 千里くんは、教室へ戻って行った。

「ねぇ……なんで千里とあんなに喋ってたの?」

「ええっ、そ、そこまでは話してないよ?」

 迫り来る夜毎に対して、後ろに下がって行くけれど、もうソファまで追い込まれてしまい、ソファに座る。

「俺、独占欲強い。本当は、変装だって嫌だよ。でも、取って奈結がああ言ってくれないと、千里が戻ってくれないと思ってね」

「ええっ……」

 ど、どうすればっ……!?

 すると、私の首筋に口付けた夜毎。

「キスマークついたね」

「ええっ……!?」

「ちゃんと印付けとかないと、取られるから」

「わ、私可愛くないから、大丈夫だよ」

「そういうのがだめだっていってんの、わかんないの?」
 
「わ、わかんないよっ……!?」