「そう」

 ま、まさか、夜毎な訳はないよね……?

 うん、そうだそうだ!

 で、でも、婚約……?結婚……?

 や、やっぱりとりえのない私のこと好きな人なんて、いるのかなぁ……?

 だ、誰かと勘違いしてるとかだったらどうしよう……!?

「よし、ほらおしゃれするわよ」

「ええっ……!?」

 ほ、本当のところすごく嫌なんだけど、私の意見なんか飲み込んでくれそうにないもんね……。

 よ、よし、こうなったら、嫌われるようなことをして、嫌ってもらおう!

 そう思いながら、支度をして、お母さんに場所は教えてもらえないまま、どこかへ連れて行かれる。