数分して、車から降りると、やはり夜毎にみんな目が止まったらしく、いつも以上に夜毎のことを見つめている。

「だ、誰あの美少女!?」

「よ、夜毎様の、彼女!?」

「あの地味女は!?」

「え、やっべ!マジ可愛いんだけど……」

「誰!?あれ!?」

 みんなが騒がしい中、こっちを見ている男の子達に、少しもの礼儀と微笑んで軽く頭を下げる。

「っ!こっち見た!?」

「マジで、ファンサだ!」

「お前、いつファンになったんだよ」

「……奈結、やっぱウイッグだけでも変装しない?っか、マスクでもつけようよ?」

「も、もうめんどくさいしやだよ!!」

「ったく……俺の身にもなれよ……」

 よ、夜毎の身……?

 ん〜

「夜毎のお嫁さんにはなるよ!」

「身って……そう言うことじゃないけど……ふふっ、楽しみだね」

「っ!な、奈結、どうして変装!?」

「あ!千里くん、おはよー!」
 
 朝から話しかけてきてくれたー!

「変装なら、メガネ壊れちゃったからやめたんだ〜」

「え!?夜毎、許したの?」

「あのね!お願いってしたら、許してくれたのっ」

「ははっ、そんな可愛い顔してたら夜毎も許すざる負えないもんね」

「?」

「はぁ……」