思わず部屋を飛び出した。
「ルーカス!!」
食堂へ足を向けたていたルーカスは、振り返って私を見ると、驚きに目を見開いた。
「どうした、ライラ」
「来て」
戸惑うルーカスの腕を掴むと、なにも言わずに食堂へずんずんと引っ張っていく。〝ライラ?〟〝どこへ行くんだ?〟という彼の疑問には、一切返さない。
どうやら私が外へ向かっているようだと気付いたルーカスが、さすがに足を止めた。
「ライラ、どういうつもりだ?」
決して責める雰囲気ではない。戸惑いながら、けれど外に出るわけにはいかないと、警戒しているのが伝わってくる。
「ルーカス、来て」
外へついてくるように促す私を、〝だめだ〟と止めるルーカス。力では敵うわけがないことに焦れて、思わず大きな声を上げた。
「ルーカス・サンミリガン!!あなたが私を番だというのなら、私を信じて、今すぐ外に出て!!」
私の指し示す先は、少し前と変わらず、ずっと雨が降り続けている。そんな中彼が外に出れば、当然カエルに変わってしまう。
「ライラ……すまない。俺が余裕のない姿ばかり見せてるからか?」
彼は、私のこの暴挙をどう思ったのだろうか?
「同情では、この呪いは解けないって、ライラも知ってるだろ?無理はしなくていいんだ。いや、して欲しくない」
「私にもわからないの。同情じゃないのかって言われたら、絶対に違うとは言えない。でも、それだけじゃないのも確かなの。ルーカスに、これ以上苦しんで欲しくないって思ったら、居ても立っても居られなくなったの」
「ライラ……」
私だって、魔法が解けなかったらどうしようっていう、迷いや恐怖が少しもないわけじゃない。冷静に考えたら、今このタイミングで数時間とはいえ、ルーカスがカエル姿になることはまずいってわかるはず。でも、そんなことすら考えられないぐらい、頭の中はルーカスをどうにかしてあげたいってことでいっぱいだった。
「ルーカス!!」
食堂へ足を向けたていたルーカスは、振り返って私を見ると、驚きに目を見開いた。
「どうした、ライラ」
「来て」
戸惑うルーカスの腕を掴むと、なにも言わずに食堂へずんずんと引っ張っていく。〝ライラ?〟〝どこへ行くんだ?〟という彼の疑問には、一切返さない。
どうやら私が外へ向かっているようだと気付いたルーカスが、さすがに足を止めた。
「ライラ、どういうつもりだ?」
決して責める雰囲気ではない。戸惑いながら、けれど外に出るわけにはいかないと、警戒しているのが伝わってくる。
「ルーカス、来て」
外へついてくるように促す私を、〝だめだ〟と止めるルーカス。力では敵うわけがないことに焦れて、思わず大きな声を上げた。
「ルーカス・サンミリガン!!あなたが私を番だというのなら、私を信じて、今すぐ外に出て!!」
私の指し示す先は、少し前と変わらず、ずっと雨が降り続けている。そんな中彼が外に出れば、当然カエルに変わってしまう。
「ライラ……すまない。俺が余裕のない姿ばかり見せてるからか?」
彼は、私のこの暴挙をどう思ったのだろうか?
「同情では、この呪いは解けないって、ライラも知ってるだろ?無理はしなくていいんだ。いや、して欲しくない」
「私にもわからないの。同情じゃないのかって言われたら、絶対に違うとは言えない。でも、それだけじゃないのも確かなの。ルーカスに、これ以上苦しんで欲しくないって思ったら、居ても立っても居られなくなったの」
「ライラ……」
私だって、魔法が解けなかったらどうしようっていう、迷いや恐怖が少しもないわけじゃない。冷静に考えたら、今このタイミングで数時間とはいえ、ルーカスがカエル姿になることはまずいってわかるはず。でも、そんなことすら考えられないぐらい、頭の中はルーカスをどうにかしてあげたいってことでいっぱいだった。


