突然、ばっと正座をしたルーカスは、勢いよく土下座を披露した。
「すまなかった。そ、その……我慢しきれなくて。無茶をさせた。ごめん、ライラ」
無言で視線を向ける私に、恐れをなしたルーカス。それでもめげずに続ける。
「出会った時からライラと番いたくて、ずっとずっと我慢してて……そ、その、幸せすぎて我を忘れたというか……だ、だが、どちらにしろ、全て俺の都合だった。すまない」
「謝らないで欲しい」
「へ?」
「もうこれ以上、謝らないで」
それはどういう意味かと、不安そうなルーカス。
「心の準備……ううん。心は決まってたの。けれど、覚悟がまだできてなかったから、すごく驚いたし、ちょっと怖かった」
「ご、ごめ……」
「だから、謝らないでよ!!」
この人は、私の気持ちが全くわかってない。
けど……全力で私に尽くそうとしてくれていることは、嫌というほど伝わってくる。
「せっかく幸せな気持ちを抱いているのに、あなたがそんなに謝ってきたら、なんだかこの幸せな時間が悪いことのように思えてしまうわ」
ふっと笑みを見せても、ルーカスは事態が呑み込めないのか、ポカンとした。
でも、次の瞬間、まるで尻尾をブンブンと振るかのように、みるみるご機嫌になって、とろけるような笑みを浮かべた。
「ライラ!!」
勢い余ったルーカスによって、さらにもう数日部屋から出られなくなってしまったのは、怒るべきところなのか、呆れるべきことなのか。それとも……
それからしばらくして、私達の元に小さな家族がやってくることがわかった。
仕事以外の時は、常に私に手を回して抱き着いてくるルーカスをチラリと見る。
当然か。
我が家は子沢山になりそうだわ。
小さな可愛いもふもふ。
うん。悪くないわね。
END
「すまなかった。そ、その……我慢しきれなくて。無茶をさせた。ごめん、ライラ」
無言で視線を向ける私に、恐れをなしたルーカス。それでもめげずに続ける。
「出会った時からライラと番いたくて、ずっとずっと我慢してて……そ、その、幸せすぎて我を忘れたというか……だ、だが、どちらにしろ、全て俺の都合だった。すまない」
「謝らないで欲しい」
「へ?」
「もうこれ以上、謝らないで」
それはどういう意味かと、不安そうなルーカス。
「心の準備……ううん。心は決まってたの。けれど、覚悟がまだできてなかったから、すごく驚いたし、ちょっと怖かった」
「ご、ごめ……」
「だから、謝らないでよ!!」
この人は、私の気持ちが全くわかってない。
けど……全力で私に尽くそうとしてくれていることは、嫌というほど伝わってくる。
「せっかく幸せな気持ちを抱いているのに、あなたがそんなに謝ってきたら、なんだかこの幸せな時間が悪いことのように思えてしまうわ」
ふっと笑みを見せても、ルーカスは事態が呑み込めないのか、ポカンとした。
でも、次の瞬間、まるで尻尾をブンブンと振るかのように、みるみるご機嫌になって、とろけるような笑みを浮かべた。
「ライラ!!」
勢い余ったルーカスによって、さらにもう数日部屋から出られなくなってしまったのは、怒るべきところなのか、呆れるべきことなのか。それとも……
それからしばらくして、私達の元に小さな家族がやってくることがわかった。
仕事以外の時は、常に私に手を回して抱き着いてくるルーカスをチラリと見る。
当然か。
我が家は子沢山になりそうだわ。
小さな可愛いもふもふ。
うん。悪くないわね。
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