ふと目を覚ますと、そこは見慣れない豪華な部屋だった。大きなベッドに寝かされていて、自分では着た覚えの無い豪華な寝衣が着せられている。
体を起こそうにも、あまりの気怠さに腕を上げることすら難しそうで、一旦諦めた。せめて状況を把握したくて、視線をそっと横に向けてみれば、とろけるような笑みを向けてくる私の番がすぐ近くにいた。
「おはよう、ライラ」
ということは、朝なのだろうか?それとも、目覚めたという意味で〝おはよう〟と言ったのか?だめだ。わからない。
「ルー……カス……」
喉が痛い。掠れた声に思わず顔をしかめると、ルーカスが申し訳なさそうな顔をした。
「すまない、ライラ。無理をさせてしまった」
今彼にオオカミの耳があったら、間違いなくしょぼんと垂れていたと思う。まるで悪さをした子が〝ごめんなさい〟って謝っているみたい。
が、断じて違う。こんな大きな子どもはいない。
ルーカスの謝罪を聞きながら、即席で始まったお祝い会のことを思い出していた。
確か……宿屋に居合わせた客と従業員がお祝いしてくれたのよ。ルーカスは、お酒を最初の一口しか飲まず、ずっとソワソワしていたはず。少しした頃、獣人の客の一人が、〝王子、限界か?〟なんて、私にはよくわからない質問をされて、頷いていたのよ。うん。覚えてる。
〝後は俺達だけで騒いでるから、行きな〟って、なぜか2人して外に出されてしまったはずよ。そこで、初めてルーカスがオオカミの姿を見せてくれて、思わず無遠慮にもふもふしてたのよ。そしたらルーカスが、ますます落ち着かなくなって……
そうだ。まるで拉致するかのように私を乗せると、すごい勢いで移動し始めたのよ。不思議なことに、信じられない速さのに、ちっとも落とされるような不安は感じなくて……
気付いたら、サンミリガンの城に到着してたのよ!!国王どころか、誰にも挨拶をさせてくれないまま、ルーカスの私室に連れ込まれて……
ああ……
番うって、そういことなのね。
口早にいろいろと説明をするルーカスは、同時に私と自身の服を手早く脱がせて、あっという間にこの大きなベッドに私を沈めた。そこで交わしたのは、まさしく夫婦の契り。
体を起こそうにも、あまりの気怠さに腕を上げることすら難しそうで、一旦諦めた。せめて状況を把握したくて、視線をそっと横に向けてみれば、とろけるような笑みを向けてくる私の番がすぐ近くにいた。
「おはよう、ライラ」
ということは、朝なのだろうか?それとも、目覚めたという意味で〝おはよう〟と言ったのか?だめだ。わからない。
「ルー……カス……」
喉が痛い。掠れた声に思わず顔をしかめると、ルーカスが申し訳なさそうな顔をした。
「すまない、ライラ。無理をさせてしまった」
今彼にオオカミの耳があったら、間違いなくしょぼんと垂れていたと思う。まるで悪さをした子が〝ごめんなさい〟って謝っているみたい。
が、断じて違う。こんな大きな子どもはいない。
ルーカスの謝罪を聞きながら、即席で始まったお祝い会のことを思い出していた。
確か……宿屋に居合わせた客と従業員がお祝いしてくれたのよ。ルーカスは、お酒を最初の一口しか飲まず、ずっとソワソワしていたはず。少しした頃、獣人の客の一人が、〝王子、限界か?〟なんて、私にはよくわからない質問をされて、頷いていたのよ。うん。覚えてる。
〝後は俺達だけで騒いでるから、行きな〟って、なぜか2人して外に出されてしまったはずよ。そこで、初めてルーカスがオオカミの姿を見せてくれて、思わず無遠慮にもふもふしてたのよ。そしたらルーカスが、ますます落ち着かなくなって……
そうだ。まるで拉致するかのように私を乗せると、すごい勢いで移動し始めたのよ。不思議なことに、信じられない速さのに、ちっとも落とされるような不安は感じなくて……
気付いたら、サンミリガンの城に到着してたのよ!!国王どころか、誰にも挨拶をさせてくれないまま、ルーカスの私室に連れ込まれて……
ああ……
番うって、そういことなのね。
口早にいろいろと説明をするルーカスは、同時に私と自身の服を手早く脱がせて、あっという間にこの大きなベッドに私を沈めた。そこで交わしたのは、まさしく夫婦の契り。


