「ちょうど、マリアーナが生まれてすぐの頃だったわ」
話の核心だと悟った。
ローラの明るさもあって、どこか緩んでいたけれど、一気に緊張感が高まっていく。
「知っての通り、カレルヴォは王妃とヨエルの仲を疑っていた。ううん。きっと、頭の片隅では、そんなことないってわかっていたのだと思う。けれど、マリアーナの〝色〟を見てしまうと、どうしても目を背けてしまうの」
俯いてしまったマリアーナの肩に、アルフレッドが励ますよう手を添える。
「カレルヴォは、まだ子どもにすぎない私を見て、最初は胡散臭そうな顔をしたわ」
その当時を思い出したのか、ローラはくすりと笑った。
「まあ、ユリウスはお姉さんができたと、喜んですぐに懐いてくれたけどね」
決まり悪そうにするユリウス。きっと、日頃からローラには、いいように扱われているのだろう。
「私は別に、どうでもよかったの。カレルヴォが私を信用しないのなら、シュトラスを出ればいいだけのこと。けれどカレルヴォは、私を信用こそしていないものの、そばにおいた。私の力を試すように様々なことをさせた結果、心を開いてくれたわ」
そういうやりとりの中で、王妃とヨエルの仲を疑っていること、マリアーナの色を見ると、心が苦しくなると、カレルヴォは誰にも話せなかった本音を語ったという。
「カレルヴォは、王妃のことを本当に愛していたの。そんなはずかないと思いながらも、彼女のことを疑ってしまうし、マリアーナを直視できなかった。そこで私に、せめて〝色〟を変えるように依頼してきたのよ。まあ、ドリーがさらに上書きしたみたいだけど」
不満げな視線をドリーに向けたローラだったけれど、仕方がないかと、ふっと小さく息を吐くと、マリアーナに笑みを向けた。
話の核心だと悟った。
ローラの明るさもあって、どこか緩んでいたけれど、一気に緊張感が高まっていく。
「知っての通り、カレルヴォは王妃とヨエルの仲を疑っていた。ううん。きっと、頭の片隅では、そんなことないってわかっていたのだと思う。けれど、マリアーナの〝色〟を見てしまうと、どうしても目を背けてしまうの」
俯いてしまったマリアーナの肩に、アルフレッドが励ますよう手を添える。
「カレルヴォは、まだ子どもにすぎない私を見て、最初は胡散臭そうな顔をしたわ」
その当時を思い出したのか、ローラはくすりと笑った。
「まあ、ユリウスはお姉さんができたと、喜んですぐに懐いてくれたけどね」
決まり悪そうにするユリウス。きっと、日頃からローラには、いいように扱われているのだろう。
「私は別に、どうでもよかったの。カレルヴォが私を信用しないのなら、シュトラスを出ればいいだけのこと。けれどカレルヴォは、私を信用こそしていないものの、そばにおいた。私の力を試すように様々なことをさせた結果、心を開いてくれたわ」
そういうやりとりの中で、王妃とヨエルの仲を疑っていること、マリアーナの色を見ると、心が苦しくなると、カレルヴォは誰にも話せなかった本音を語ったという。
「カレルヴォは、王妃のことを本当に愛していたの。そんなはずかないと思いながらも、彼女のことを疑ってしまうし、マリアーナを直視できなかった。そこで私に、せめて〝色〟を変えるように依頼してきたのよ。まあ、ドリーがさらに上書きしたみたいだけど」
不満げな視線をドリーに向けたローラだったけれど、仕方がないかと、ふっと小さく息を吐くと、マリアーナに笑みを向けた。


