「どうした?ライラ」
顔中から、幸せオーラを出してるんじゃないわよ!!今度こそ、その胸元をぐっと押して距離をとった。
「陛下に報告って……」
「王族たる者、報連相は基本だ」
なにを堂々と言ってるのよ!!
そうじゃない、そこじゃないのよ!!
「さっきの言い方だと、完全に私がルーカスの番になるって決めたって、そう伝わっちゃうじゃないの!!」
「ライラは、俺の番になってくれないのか?」
なによ、その捨てられそうで、悲しげな仔犬みたいな顔は……今はありもしないオオカミの耳が、しゅんと垂れている姿が見えてしまう。その破壊力たるや……
「そ、それは……まだわからないというか……」
「じゃあ、問題ないな」
途端に元気になったルーカスを、ジロリと睨む。この男、最近新たな攻め技を習得してない!?ちょっとイジイジして見せれば、私が折れるとでも思って。
「ルーカス、ひかかってることがあるんだけど」
「なんだ?」
「呪いさえ解ければ、自ら動くんじゃなかったかしら?」
ジャレットやドリーに、悔しそうにそう言うのを、確かにこの耳で聞いたわ。
「ま、まあ。だが、ここに状況を把握している人がいないのはまずい」
「ジャレットがいたわよね?彼、往復したばかりだし。たとえ獣人は人間より体力があるとはいえ、あなたと交代したって悪くないはず」
「そ、そうだが、こちらにもいろいろと都合というものが……」
「どんな?」
「そ、それは……」
そこで、ハッとした。
「もしかして、この前私が廊下にいたことに、気が付いていたんじゃ……」
ジロリとルーカスを見やる。
「こ、この前というのは……」
この狼狽えぶり、確信犯だわ。
顔中から、幸せオーラを出してるんじゃないわよ!!今度こそ、その胸元をぐっと押して距離をとった。
「陛下に報告って……」
「王族たる者、報連相は基本だ」
なにを堂々と言ってるのよ!!
そうじゃない、そこじゃないのよ!!
「さっきの言い方だと、完全に私がルーカスの番になるって決めたって、そう伝わっちゃうじゃないの!!」
「ライラは、俺の番になってくれないのか?」
なによ、その捨てられそうで、悲しげな仔犬みたいな顔は……今はありもしないオオカミの耳が、しゅんと垂れている姿が見えてしまう。その破壊力たるや……
「そ、それは……まだわからないというか……」
「じゃあ、問題ないな」
途端に元気になったルーカスを、ジロリと睨む。この男、最近新たな攻め技を習得してない!?ちょっとイジイジして見せれば、私が折れるとでも思って。
「ルーカス、ひかかってることがあるんだけど」
「なんだ?」
「呪いさえ解ければ、自ら動くんじゃなかったかしら?」
ジャレットやドリーに、悔しそうにそう言うのを、確かにこの耳で聞いたわ。
「ま、まあ。だが、ここに状況を把握している人がいないのはまずい」
「ジャレットがいたわよね?彼、往復したばかりだし。たとえ獣人は人間より体力があるとはいえ、あなたと交代したって悪くないはず」
「そ、そうだが、こちらにもいろいろと都合というものが……」
「どんな?」
「そ、それは……」
そこで、ハッとした。
「もしかして、この前私が廊下にいたことに、気が付いていたんじゃ……」
ジロリとルーカスを見やる。
「こ、この前というのは……」
この狼狽えぶり、確信犯だわ。


