桃と妖怪の日記

収まらない心臓を必死に押さえる


(ヤバい…ホントに、そういう事?)


次に出てきた勇吾の本心に私は更に動揺した


勇『……。』


「!!」


ペンを派手に落としてしまった私に勇吾が
こちらを向く


勇「?何してんだ?
  …ってお前なんでそんな汗出てんだ?」


ほのかな熱と冷や汗を吹き出し始めてくる


不思議そうに近づいてくる勇吾に思わず
反射的に後退りしてしまった


「え!っとあー。」


勇吾はまたもや無言で近づいてきた


そして私は後退る


勇「なぁ〜に恥ずかしがってるんだ?」


ニヤニヤしながら距離を縮めてきた


「いや…そのこれはえ〜っと…。」


追い詰められていき、顔に熱が集中する


勇「へぇ〜?増々顔が赤くなってら〜。」


ついに後ろはソファーになってしまい
これ以上後ろに下がれなくなってしまった


下がれなくなってしまった私にジリジリとゆっくり近づく


「ちょ、ちょっと!そこ退いてよ!」


あと数センチで体がくっつく距離だ


間近で勇吾の顔が視界いっぱいに写しだされる


「!!」


(もう何なの、急に!?)


自分が下がれないならと、勇吾の肩を押して退かそうとした


「はっ、早く勉強の続きしよ?怒られちゃうからさ…。」


肩を押していた私の腕を掴まれた


勇「少しくらいサボったってバレねーよ。
  そんな事より何でそんな顔赤い…。」


俯いていた顔を上げ、勇吾の方を見た瞬間
何故か勇吾も動揺する


「へっ!?って…きゃあ!」


バランスを崩した私達はそのままソファーに雪崩れ込む