「君は冷えピタとスポーツドリンク、それと風邪薬を買ってきてもらえるか」
ぜんぶコンビニで揃うぞ───と、付け足された。
そんなものが嫌味に聞こえてしまってモヤモヤする。
別にわざわざ言わなくていいのに。
一言多いでしょ、それくらい私だって知ってますよーだ。
「…わかり、ました」
でもさすがに従うしか。
だって冷えピタもスポーツドリンクも風邪薬も大事なものだ。
それが無かったら熱が下がらないかもしれない。
「申し訳ありませんお客様。当店、冷えピタはお一人様1箱までと決まっておりまして…」
「いいから早くしろっつってんだろうが。このまま死んだらどうしてくれる」
「ひっ…!かしこまりました…!」
ぜったいに間違えた。
内なる絃を出すならば、コンビニ店員では無かったはずだ。
それでも2箱購入した冷えピタ、スポーツドリンク、風邪薬を袋にぶら下げて走る。
「あーもうっ!走りづらいっ!」
やっぱりこんな可愛くて大人っぽいワンピースじゃなくて、動きやすいショートパンツのほうが私には合ってる。
下着だって、服の中でヒラヒラしててどうなってるか分からないし。
こんなに気合い入れてバカみたいだ。
「もう…、最悪…っ」
お前が泣いてどーする絃っ!!
いま泣きたいのは私じゃなくて絃織でしょっ!!
ゴシッと擦れば、手の甲にキラキラと付着したアイシャドウ。
あーーー……もう。
なにしてんだろう私…。



