光を掴んだその先に。─After story─





どうしよう、これは目に毒というか…目の保養すぎるというか…!!

濡れた髪がいつもより無造作に跳ねてて素晴らしい。



「ちゃ、ちゃんと乾かさないと風邪引いちゃうと思うんですが…!」


「おまえ緊張すると敬語になるのな」



端に寄ったはずが、気付けば間を詰められている…。

ぎゅっとうずくまるように自分の膝に顔を埋めた。


大きめのパーカーにラフなショートパンツ、それが私の持参したパジャマというやつで。



「っ…!や、なに、するのっ」



そんな太腿を遠慮なく触られてしまえば、鉄壁のガードは呆気なく崩れ去ってしまった。

もみもみと、なにかを確かめるように触ってくる手。



「くすぐったいよ…っ、変態っ!」


「もうそれでいい」



とうとう認めてしまった。

開き直られちゃうとそれはそれで複雑だし、受け入れるしかなくなる。


その手付きはいつもとはまた違った熱を持っていて、触れるか触れないかのソフトなタッチを繰り返したり。



「ひゃ…ぁっ」



───…響いた。

か弱く、か細く、だけど静かな2人きりの場所には十分なくらいの音量で。


それは太腿の外側ではなく内側を触れられたとき。

ビリリっと、身体の奥から込み上げる電流のような感覚に抑えが効かなかった。



「もうやめてってば…っ、」


「肩慣らしだと思え。剣道だって素振りするだろ、…それと一緒だ」



あぁ、確かに。

いきなり振り下ろしたら肩が脱臼してしまう恐れがあるし…。


いやいや全然それとは違うの…!!