外は、雨。
静かに静かに、木々を震わす雨。
もう、あの日の哀しい雨は降らない。
それは、俺が彼女を守ると決めた日から、きっと決まっていたんだ。
もう二度と、彼女の瞳が壊れないように。
俺は…………。
心から、誓う。
「結婚、しようか、俺たち」
「え…?」
「これからも俺は弥生子が一番だから。他の誰もいらないから…だから。俺と、結婚してください」
ベタなシチュエーション。
夜景の見える埠頭公園で、肩を並べて歩いたあと。
俺は彼女の返事を待つ前に、赤くなっていく彼女がの頬へとキスをして、そっと左の薬指に、約束の証を付けた。
「どう?」
「う…」
「う?」
「嬉しいに決まってる!」
その後は、周りの誰も目に入らないほど、彼女のことを抱き締めて、これ以上ないほどの愛を告げた。
滲む雨は。
心にそっと、波紋を広げてはその柔い琴線を揺らす。
今までも、これからも、きみが好きだから。
こんな雨の日も春の日も、ずっとずっと一緒にいよう。
二人で朝を迎えよう。
俺には君しかいないから…。
Fin.



