Pale Blue Rain



「好きだ。だから、キスしたし、抱き締めたりもした。けど、それだからって、お前の気持ちを傷付けるようなことは、しない。大丈夫だよ」


最後は声が少しだけ震えたけれど、真っ直ぐに俺を見つめてくる彼女の視線に合わせて、笑顔を作って素直に答える。


そうだ。


傷付けたくない。

アイツとのことを俺で全部上書きしてやりたい…そういう欲求はあるものの、それを無理やり実行しようなんて、そんなことは絶対にしたくなかった。


好きだから。


誰よりも、好きだから。



「悠太……」

「そんな顔、すんなって。大丈夫。俺はずっとお前の味方だよ…」


それだけ言うと、俺は今度こそ彼女から離れて、ホットタオルを作りにキッチンへと移動した。