泣きそうな桃は紗夜に向けて手を伸ばす。

「こんなのわがままだってわかってる…っ。

でも、もうどこにも行かないで…っ。紗夜姉ちゃんっ」

「…悪いけど、もうここに用はない。龍牙にもね」

お前らは用済みだと言われ、六人は顔を悲し気に歪ませる。

「3年前と逆だな」

「…ごめん」

「いまさら謝ることはない」