小林先生は責任感を着て歩いているような人だ。

落ちぶれた龍牙を見て、誰よりも悲しんでいるはずなのだ。

「邪魔だけしなければ、あなたのことは基本、放置します」

「…申し訳ない」

「あなたはかつて、たった一人で全国一位を取った偉大な方です。

痛みが伴う責任も、あいつらにちゃんと教えていたはず。

それを破ったのはあいつらで、あなたは何も悪くない」

ようやく立ち上がって、先生を見下ろす形になる。

「先生、ここで宣言します。私は彼らを潰します、それはもう徹底的に。

私を憎もうと構いませんし、後のことは勝手にどうぞ。なので、邪魔だけはしないでくださいね?」

「…あぁ」

先生は俯いて、絞り出すようにそれだけ言った。