しばらく動けずにいると、担任の先生が登場する。

「…大丈夫か」

先生は目の前まで来ると、しゃがんで私と視線を合わせる。

「コホ…ッ。おや先生、奇遇…、ではないですね」

「後ろをつけてるのに放置したってことは、俺に知られても問題ないと判断したか」

「えぇ、あなたにはすでに知られているようなので」

「俺はあいつらに指導してたんだぞ。あいつらに肩入れするかもしれないのに何故だ?」

「指導者だからこそですよ。この状況になったことに、あなたが一番責任を感じているはず」