「れいと~、紗夜ちゃんが睨んでくるよ~」

猫撫で声で零斗に甘える葉月。

(睨んでないし。その癇に障る喋り方、久しぶりに聞いたな)

「おい、葉月が怖がってんだろ。睨むんじゃねぇよ」

「変な言いがかりつけてこないでよ」

「あ゛?」

「他に誰か私が睨んでるとこ見たわけ?」

そう指摘すると、零斗は黙り込む。