「なぁ…、零斗…」

「もう、何も、できることはないのでしょうか」

「俺らは、助けてもらってばっかなのに」

「恩返しも、何も、出来ないの…?」

涼太たちの質問に対する答えを、俺は持ち合わせていない。


「っ、俺だって、救いたいに決まってるだろ…っ。

でも、もうどうしようも…」

紗夜の息がどんどん浅くなっていく。