座っていられなくなって、桃の体を離し、みんなの方へ倒れこむ。


床に体を打ち付けると身構えたが、零斗が抱き留めてくれる。

男らしく程よく筋肉があり、数年前とは違ってちゃんと成長してるんだと分かる。


(誰かの腕の中は、こんなに温かいものだったっけ…?)

「大丈夫か…?救急車呼んだ方が…」

「いや、病院に行ったって、どうにもならないから。

入院させられるなら、外の世界で自由にしていたい…」