前髪を切り、伊達メガネを外した桃は、想像以上の美少女だった。

そんな桃に、周りの態度も百八十度変わった。


「紗夜姉ちゃんが変わるきっかけをくれたから、私は…っ」

「違うよ、桃。桃は、元々いい子だったから。

それに一番に気づいたのが私だったってだけ。

いつかは、私じゃない誰かが桃の優しさに気づいていたはずだよ」

こんなにいい子、幸せにならない方がおかしいから。

私の唯一の家族みたいな子。