「さて、次はニキの番か」

「桜城、俺…」

葉月と話している間、ニキはずっと縋るように紗夜を見つめていた。

「久しぶり、ニキくん」

「あ、あぁ…っ。やっと会えたっ…。ずっと会いたかったっ」

目に涙を浮かべ、声を震わせるニキ。


「あの時のこと、ずっと感謝してる。俺に手を差し伸べてくれて、本当に…っ、ありがとうっ」