「ニキ…」

「俺は無力だ。だからせめて、もう何があっても負けないようにどんな汚い手も使うことにした。

今度こそ、守りたいものを守れるように。お前らをぶっ潰せるようになぁっ!」

ニキは怒りを爆発させ、俺に突進してくる。

俺は構えを取る。


その手元を、俺はよく見ていなかった。

ニキは体ごと俺にぶつかると、左手を俺の首の方へ持っていく。