ヒヨは俺に目で助けてと可愛く訴えてくる。

「れ、玲様っ……」

「どうしたの?」

「は、離してくださいっ……!あ、あの!落ち着けましたから……」

「ううん、だめ、まだ震えてる……」

「あ、あのっ……」

 おそらく、もう俺ではなく玲に震えているのだろう。

「やっ……っぅ……」

 ああ泣いちゃった。

プルルル——

 俺は、ある人に電話をかけた。

「もしもし、ヒヨリさん」

【あら?尊和くん?】

 日夜鈴(ヒヨリ)さんは、ヒヨのお母さんだ。