世界No.1暴走族・天海朧月 下

そんなっ……!

段々と温度が下がっていく。

っ……寒い……。

お兄ちゃんも、こんな寒い思いをしながら死んだのか……。

いや、諦めちゃダメだ。

私が死んだら、天王と海王が……。

クラクラする頭を我慢して、足に力を入れた。


「はぁぁあっ!」

ドンッ!とドアを蹴った。

開かない……。

何度も何度も試すけど、無意味だ。

力も無くなってきて、ズルズルとその場に座り込んだ。


「はぁっ……」