でも……七聖は、放っとくと壊れる。

すべて、我慢する不器用だから。


「あれ、またなんか溜め込んでるよ」

朝陽
「……優心なんかした?」


「なんもしねーよ!」

蒼馬
「とりあえず……どこかに行かないように見とかないとね」

……気になる。

明らかに、兄ちゃんのせいだろ。




「七聖、お前なんかあった?」

夜、七聖のベッドでそう聞いた。

七聖はあからさまに肩を揺らすと、俺から目を逸らした。