光を掴んだその先に。





・・・・・ん・・・・?

・・・・・いやいやいやいや。


え・・・・・・?



「あっ、いや…!その好きっていうのは、ほら人として…!!そういう好きで…っ」



えっ私なに言っちゃってんの!?
すき?いま好きって言ったよね私…!?

いや“好き”なんてものじゃないよ……。


“大好き”って言ってましたよねぇ……?



「わっ、那岐苦しい…っ」



あたふたする私をもっともっと引き寄せる那岐。

ぎゅうぎゅうと押し潰されてしまいそう。


「はは」と、那岐らしくない笑い声まで聞こえるし…。



「───…俺もだよ。」



そして甘く囁かれた。


それは人として……?

私と同じなら人として好きってことだよね……?

人としてかぁ・・・・。


えっ、なに、私落ち込んでる……?



「……な、ぎ…?」



腰に手は回されたまま、身体が少し離されると向き合う形になる。

じっと見つめてくる瞳から逸らしたいのに逸らせられなくて。

恐る恐る見つめ返した。



「わ、…なぎ…?」



顎をくいっと引き上げられてしまえば、もっと瞳が合わさってしまう。


格好いい……那岐って絶対モテる……。

そりゃ女子生徒にキャーキャー言われてるんだから、当たり前か…。



「───…、」



そんな私に近づく端正な顔。


え、那岐……?


動けないまま固まっていると、唇が合わさりそうな手前でハッと我に返ったようにピタリと動きが止まった。



「……帰るぞ。」


「…う、うん」



………え。

なにいまの………。