「あっ、も、もう歩けるよ?」

「だから、抱っこしたいの」

「あ、っ……う、うんっ……!」

 照れてる……可愛い。

 その後、朝食を食べた莉乃と、客室に向かう。

「んぅ……眠い……」

 ギュッと寄りかかるように腕に抱きついてきた莉乃。

「……えっと、まず着替えよう?」

「そ、そうだね……」

 着替えのことを、すっかり忘れていた。

「ちょっと!!周達!!ちゃんとこっち来なさい!!」

「す、すみませんっ……着替えてから行こうと思って……」

 ああ、なんでそんな謝るの?