「出てけ!!」

「!蓮お兄ちゃん!?」

 家に帰れば、案の定荒れていた。

「はぁ!?あんた誰のおかげでここにいれてると思うのよ!!!」

「お前なんか……。……もういい。行くぞ湊」

「ふふっ、湊はお母さんのところに来てくれるわよねぇ?」

「は?黙れ」

「ひっ……!!」

 湊お兄ちゃんのすごく低い声に、秋音さんは怯えている。

「あ!莉乃〜お帰り」

 ぎゅっ。

「ただいま〜!」

 そう言って、抱きしめ返した。