身代わりとして隣国の王弟殿下に嫁いだら、即バレしたのに処刑どころか溺愛されています

「異世界……」

再び、温度のない声が降ってくる。同じ言葉をそんな声音で繰り返されると、怖さが増すのですが……


「……すぐには信じ難いな」

ですよねぇ……私もです。

「つまり……サヤカといったか?」

「は、はい」

名前を呼ぶということは、そこまで悪い反応ではないと信じたい。
そっと目を開けて様子を伺って……後悔した。
実に美しく、悪巧みを思いついたような笑みを浮かべるエドワードがいた。


「つまり、サヤカには後がない。ということだな?」


またこの発言だ。
要は、この人は私がここで、ソフィア役を引き受けていなければ、どこぞでのたれ死んでいても、荒くれ者の慰みものになっていてもおかしくないって、イアン達も言っていたことをわかってるんだ。

私には、助けてくれる人も、後ろ盾になってくれる人も、この世界には一人もいない。
この人もイアン達と同じように、そこにつけ込もうとしている。