身代わりとして隣国の王弟殿下に嫁いだら、即バレしたのに処刑どころか溺愛されています

「ところで……」

なんでしょうか、魔王様。
なんて、思わず言いそうになるぐらいの迫力だ。さすが、若くして騎士団長を任せられているだけはある。圧がすごい。


「おまえは誰だ?」

一瞬、頭の中に〝?〟が浮かんだものの、怒らせてはいけないともう一度名乗った。


「フローレンス・オブ・ソフィアです」

覚えたての慣れない名前とはいえ、淀みなく言えたはず。それなのに、エドワードはジロッと私の全身に視線を走らせて、眉間に皺を寄せた。なんだか、めちゃくちゃ疑われてる気がするんだけど。


「似て非なるもの」


低い声で放たれた言葉に、ドキリとする。この人、私がニセモノだってわかってるの?疑われてるんじゃなくて、確信してるみたい。


「ど、どういうことでしょうか?」

「どうもこうもない。そのままだ。おまえ、ソフィア本人じゃないな」

「…………」