身代わりとして隣国の王弟殿下に嫁いだら、即バレしたのに処刑どころか溺愛されています

「十分に休めただろうか?」

エリオットの問いに、無難に笑みを浮かべる。

「はい。お部屋もとても素敵で……ありがとうございます」

実際は休めなかったけどねと、心中で思わず付け足した。

「まあ、よかった。私の趣味で申し訳ないけれど、少しでも快適に過ごせるようにって選んだのよ」

あの白い部屋は、どうやらグロリアの指示で用意されたみたいだ。

「ありがとうございます」

私の反応に、嬉しそうに微笑むグロリア。この方とは、上手く付き合えそうな気がする。


「そういえば……」

と、なにやらイレギュラーなことを言い出しそうなエリオットに、思わず身がまえる。
こちらに後ろめたさがあるせいで、相手の一挙手一投足に緊張してしまう。


「サンザラ側から伝え聞いているが、高熱を出されたそうだな?体調はもう大丈夫なのだろうか?」

そうだった。そんな設定だったわ。