身代わりとして隣国の王弟殿下に嫁いだら、即バレしたのに処刑どころか溺愛されています

私室に、カトラリーセットを用意して、テーブルマナーを学んでいく。これまで、テレビなんかで聞きかじったことのあるものと、大差はないようだ。けれど、知っているのとできるかどうかは別問題。

「いいですか?食事のマナーは、その所作だけ守ればよいというものではありません。その場にふさわしい会話をすることも大切です」

そんなの、わかんないわよ……
この世界の時事ネタなんて全く知らないし、趣味や特技の話も広げようがない。
王妃様とおしゃれ談義?ないな。


「まあ、今夜は相手に振られた話に、適切に返せればよいでしょう」

つまり、私からはいらぬことを言うなってことね。もちろん、ボロが出そうだから進んで話すつもりなんてないけど。

 
一通りマナーのポイントを教えてもらい、自力で再現してみせると、「及第点です」と、なんとも手厳しい言葉がもらえた。

私、褒められて伸びるタイプなんだけど……
ちょっとだらしないところもあったけれど、今にしてみれば金城先生の指導が恋しい。