身代わりとして隣国の王弟殿下に嫁いだら、即バレしたのに処刑どころか溺愛されています

「ソフィア様。先ほどのエリオット陛下との対面は、よく頑張られました。まずまずです。歌の方も……まあ、いいでしょう。無茶なことを言われるよりはマシですし。孤児院への訪問でしたら、ソフィア様の評判を良くすることにもつながります。ひいては、夫となられるエドワード様も」

褒めてるんだろうけれど、このギリギリ合格的な雰囲気では喜びも湧いてこない。
この人らしいと言えばその通りなんだけど。


「復習ですよ。王族の名前と続柄を」

なんだかテストを受けてるみたい。必死に覚えた名前を、ほぼ詰まることなく述べていく。


「大丈夫そうですね。それでは、食事のマナーを直ちに覚えていただきます。今夜はこの後、陛下から夕食に招待されていますから」


そうでした……
さっき聞かされた、嬉しくもない招待。同席するのは、エリオット陛下と、奥様のグロリア。それに2人の子ども達。
公式的なものではなくて、私的なものらしい。とはいえ、相手はこの国のトップに当たる人。元の世界でいえば、天皇御一家と夕食会か……ありえない。怖すぎるから。