身代わりとして隣国の王弟殿下に嫁いだら、即バレしたのに処刑どころか溺愛されています

「そもそも、ダーラはソフィア様付きの侍女です。元よりソフィア様とともに、イリアムへ入国し、そのまま留まる予定でした」

イアンが補足説明してくれる。

「じゃあ、イアンは?」

「私は、本来イリアムとサンザラの窓口的な存在です。この現状となったからには、ソフィア様救出部隊との窓口にもなります。
もちろん、さや香様をお支えしますが、常にということは難しいかと思います」

「えっ……そんな……」

「大丈夫です。その代わり、護衛の騎士を1人と、教育係を1人、信頼できる人物を付けます。教育係は女性です。ダーラとともに、侍女として登城させますから。明日の出発前には、合流できるでしょう」

「そ、そう……」

味方が増えることはありがたいけれど、不安がなくなるわけではない。本当に、〝大丈夫〟なんだろうか……さっき見えた気がする希望の光は、幻だったのかもしれない。