身代わりとして隣国の王弟殿下に嫁いだら、即バレしたのに処刑どころか溺愛されています

「たとえばここで、私達があなたを放り出せば、あなたはよくて攫われる。運がなければ命はないでしょう」

「ど、どいういこと?」

「つまり、あなたの外見は、誰がどう見てもサンザラの王女様。お美しいあなたのこと。攫われて荒くれ者の慰みものにされる可能性があります。その上、奴隷として売られるかもしれません」

「う、美しい?ていうか、慰みもの?奴隷?」

こ、怖い。怖すぎるんだけど。

「さや香様」

ここで、ずっと聞き役にまわっていたダーラが口を開いた。

「ソフィア様は、この辺り一帯では、知らない者がいない美姫でございます」

なに言ってるの、この子。
ソフィア様イコール私の外見だよ?王女様には悪いけど、そこまで言われる外見じゃないよ。

ブンブンと首を横に振る私に、ダーラは眉をひそめた。

「その否定は、ソフィア様に失礼です」

だめだ。認めなきゃ話が進まなさそう……
と、とりあえず、自分のことはおいといて、ソフィア様は美しい人だと認めておいた方がよさそうだ。