身代わりとして隣国の王弟殿下に嫁いだら、即バレしたのに処刑どころか溺愛されています

「なんで、私?」

「いえ。これはソフィア様です。さや香様自身もそう思われるほど、おふたりはよく似ています。いや、全く同じ外見なんです」

イアンの言う通り、似ているなんてレベルじゃない。私そのものだ。


「さや香様を見つけた時、正直ソフィア様なのではと思いました。しかし、それにしては身に付けている服が異質すぎる。
それから、ソフィア様にはさや香様のように、手のひらに黒子はございません。なので、半信半疑ではありましたが、あにたはソフィア様ではないと判断しました」

確かに、私の手のひらには黒子が一つある。周りから、そんなところにあるなんて珍しいって言われ続けた黒子が。


正直、事態は呑み込めていない。未だに静かなパニックの真っ只中にいると思う。
けれど、目の前に突きつけられた、この自分にそっくりな肖像画を見たら、否定はできないと思ってしまった。私達は瓜二つだ。


とはいえ、無理なものは無理だ。


「ソフィア様と私がそっくりなことは認めます。でも、身代わりになるなんて、しかも嫁ぐだなんて絶対に無理です」

「大丈夫です。私とダーラも付き添いますから」

うんうんって、ダーラが頷いているけれど、それ、大丈夫の根拠に少しもなってないから……