身代わりとして隣国の王弟殿下に嫁いだら、即バレしたのに処刑どころか溺愛されています

「さや香様!!」

〝天国へ……〟〝やっぱり死んじゃったのか……〟なんてぶつぶつ呟いていると、それを遮るように鋭く呼ばれた。

「は、はい」

驚いて、つい大きな声を出してしまう。それを目線だけで〝静かに〟と咎められてしまった。
けれど、悪いのは本当に私なのか?


「あなたには、ソフィア様として、イリアムに入国していただきます」

「はいはい。イリアム天国ね」

「そうではなくて、イリアム王国です!!」

ん?天国じゃないの?
〝王国〟って強調してくるけれど……もしかして、本気の話だったりするのか……?

「王、国?」

「そうです」

嘘、だよね?
でも、やたら真剣な目を向けられてるんだけど……

「……無理……無理無理無理無理。冗談でしょ!?」

「いいえ、本気です。無理と言われても、こちらにも事情がありますから」

本気だ。この人、目が本気だ。

「そんなの、私と関係ないじゃないですか!!」

「こういう言い方はなんですが、倒れているあなたを助けてあげたんですよ?」

今度は脅す気?
平和主義はどこいった?


「それは、ありがとうございます。けど……」